外食がめっきり減ってしまう中、少し贅沢で変わった料理を自宅で味わいたい方も多いと思います。そんな方にオススメなのが自宅での燻製です。
「燻製ってキャンプ?」「手間がかかる?」「道具を揃えるのが大変?」というイメージがあり、なかなか手が出せない方もいらっしゃると思います。確かに手間がかかる燻製料理もありますが、簡単にできるものも沢山あります。私自身も時間がそれほど無いので、あまり凝った燻製料理を作っていません。ほとんどが10分程度で出来る燻製料理を作っています。
それでも燻製というひと手間で自宅生活が豊かになると感じ、自宅のガスコンロで燻製をはじめて4年目になります。そんな私が、今までの経験をもとに、
- 自宅でお手軽に燻製をはじめるのに必要な道具・材料
- 初心者でも簡単にできるオススメな燻製食材5選と作り方
- 燻製の注意点
をご紹介したいと思います。この記事を読んでいただければ、燻製初心者の方が、自宅で簡単に燻製料理が作れるようになります。燻製というひと手間で、色々な食材が絶品料理に大変身するので是非お試し下さい。
【おすすめ燻製食材5選】を作るのに必要な道具・材料
自宅で燻製をはじめるのに必要な道具
燻製をはじめるには、
キャンプで使うような燻製器が必要?
高価な特殊な道具が必要?
などのイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、お手軽な燻製であれば、ほとんど費用がかからず簡単な道具、材料を揃えればスタートすることができます。
もし自宅にあれば
- 中華鍋(汚れるので新品は避けたほうがいいです)
- 七輪あみ(中華鍋にはまるものが必要になります 底につくのはNGです)
- ふた(煙が漏れないように中華鍋にフィットしたものが必要です)
これらの道具が自宅に揃っていれば、これだけで自宅で燻製がスタートできます。道具にお金をかけたく無い方は、こちらに自宅の道具で使った燻製器ををのせていますので参考にしてください。
私は燻製にかなり興味があったことと、お値段もそれほどしなかったのでベルモント鉄製燻製鍋を購入しました。この鍋があればお手軽燻製がスタートできます。この燻製鍋に関しては、こちらでご紹介しています。
ガスコンロで燻製する場合
これらのアイテムがあれば自宅で燻製をスタートできるのですが、Siセンサー付きのガスコンロの場合、すぐに火力が弱まってしまい残念ながら燻製ができません。この問題を解決できるのがこちらのアイテムです。
こちらのアイテムがあれば、Siセンサー付きのガスコンロでも燻製ができます。使い方などは、こちらでご紹介しています。
電気コンロで燻製する場合
自宅のキッチンでガスコンロを使用しないで燻製をする場合、カセットコンロ、電気コンロでの燻製になります。ただ、カセットコンロ、電気コンロの機種によっては、燻製に使用できず火災の危険性があるものがあるので注意して下さい。
私は、電気コンロで燻製する場合こちらを使用しています。
こちらの電気コンロの説明書には、以下の画像のような注意点があります。直接料理という文言をどう捉えるかによりますが、電気コンロを使用する場合、燻製中はコンロから離れずに自己責任で行うようお願いします。
燻製には素材や目的に合わせて、熱燻、温燻、冷燻の3種類があります。
熱燻
80℃以上の高温で比較的短時間でスモークする方法。初心者でも挑戦しやすい。
温燻
50℃から80℃くらいの温度で燻製する手法。熱燻と比較すると、上品な味に仕上がる
冷燻
20℃以下の低温で燻製する上級者向けの手法。火を通さずスモークすることでかなりドライになる。専用の機材も必要。
自宅に中華鍋、鉄製燻製鍋があれば熱燻ができます。まずは、熱燻からスタートして燻製のすばらしさを感じていただいてから、ステップアップして頂いてもいいと思います。今回ご紹介する初心者にも簡単な燻製食材5選に関しては、全て熱燻で燻製します。
冷燻に関しては、私はこちらのアイテムを使用しています。
こちらのGREEN HOUSE フードスモーカーGH-SMKA-SVは、風味を加える簡易的な燻製(冷燻)を作る機械なので、食品の保存性を高める効果はありません。ただ、スペースも取らず、操作も簡単なので、自宅で気軽に燻製を楽しみたい方におススメのアイテムです。詳細はこちらでご紹介しています。
自宅で燻製をはじめるのに必要な材料
食材を燻すための燻製材は、細かい木っ端状のスモークチップを使います。スモークウッドもありますが、自宅でお手軽というテーマなので、ここでは紹介を省きます。必ず必要な材料はこのスモークチップだけで、後はご自宅にあるものでまかなえると思います。
スモークチップの木の種類で風味が変わってくるので、スモークチップ選びも燻製の楽しみのひとつです。おもなスモークチップをご紹介します。
サクラ
最もポピュラーな燻製材です。香りが強めなので豚肉などのくせのある食材に適していますが、たんぱくな魚には向いていません。
ヒッコリー
ベーコン、ハムなど香り高くしあげたい燻製に適しています。肉や魚、チーズまで相性がよく、扱いやすい燻製材です。
リンゴ
果実特有の甘い香りが特徴です。鶏肉などのくせの少ない食材やチーズなどの燻製に使うとまろやかな感じに仕上がります。
クルミ
香りが高く、くせも無いので、食材を選ばすオールラウンドに使用できます。チーズがおすすめで他の燻製材とのブレンドにも適しています。
オーク
ウイスキー樽に使われていたナラ材を加工したもの。ウイスキーの香りがし、淡泊な食材に向いています。
ブレンド
広葉樹をブレンドしたチップです。ポピュラーなサクラのチップと比較しクセが少なく、どんな食材にもオールマイティに使用できます。
以上が主なスモークチップです。食材に応じていろいろなチップを試してみてください。
その他に必要な材料
その他に最低限必要なアイテムは、
- アルミホイル
- キッチンペーパー
- クッキングシート
- なべつかみ
- 塩、コショウなどの調味料
など、ご家庭にあるような材料です。
自宅で燻製をスタートするのに必要なアイテムを紹介してきましたが、燻製器とスモークチップを揃えれば、自宅でお手軽な燻製がスタートできます。お試しで燻製をやってみたい人は、少量であれば百均でもスモークチップを購入することができます。
初心者でも簡単にできるおすすめな燻製食材と作り方
燻製の基本は、塩つけ➡塩ぬき➡乾燥➡燻煙➡熟成の工程になりますが、今回はこの全ての工程を踏まなくて良いお手軽燻製レシピをご紹介します。燻製の知識が無くても作れますが、もし興味のある方は、こちらで燻製の基本的な手順をご紹介しているので参考にしてください。
それでは自宅で初心者でも簡単にできる燻製レシピを5つご紹介させていただきます。今回は、全て自宅のガスコンロで燻製しています。
おすすめ燻製食材① 雪印6Pチーズ
まず一つ目のおすすめ燻製食材が、雪印の6Pチーズです。
私の自宅燻製デビューは、この雪印の6Pチーズでした。そして、この燻製チーズが美味しすぎて燻製にハマってしましました。ポイントは雪印の6Pチーズを必ず使うです。それ以外のチーズは溶けやすく、初心者にはおすすめできません。
材料
- 雪印6Pチーズ
- ブレンドのスモークチップ(お好みで構いません)
- クッキングシート
- キッチンペーパー
- 黒コショウ(お好みで)
作り方
6Pチーズを半分に切り、クッキングシートに載せておきます。お好みで黒コショウをかけてもOKです。
チーズを用意したら、燻製器にスモークチップ(お好のみのチップで構いません)を入れて、強火で加熱をスタートします。煙がモクモクと出てきたら、火力を弱火にしてチーズをクッキングシートごと燻製器に載せます。蓋を閉めたら燻製スタートです。
5分程度経過したら、チーズの表面の水分をキッチンペーパーで拭き取って下さい。水分を拭き取ると燻製後の酸っぱさが無くなります。燻製器が高温になっているので、火傷には十分注意して下さい。
水分を拭き取ったあと、プラス5分、合計10分ほど燻製したら、6Pチーズの燻製が完成です。旨味がぐっとあがり、6Pチーズが贅沢なおつまみに大変身します。
おすすめ燻製食材② バターピーナッツの燻製
おすすめ燻製食材の二つ目は、バターピーナッツの燻製です。そのまま食べても美味しいですが、燻製というひと手間で香ばしさが加わります。下準備も無く、燻製も失敗しない食材ので、初心者でも簡単に燻製できます。
材料
- バターピーナッツ
- サクラのスモークチップ(お好みで構いません)
- ザル(無ければアルミホイルでお皿を作ります)
作り方
下準備は無いので、燻製工程からになります。
スモークチップを入れて強火で加熱し、モクモクと出てきたら弱火にします。
小さいザルなどがあれば、ザルにバターピナッツを入れてそのまま燻製できます。無ければ、アルミホイル、若しくはクッキングシートに載せて燻製します。燻製器の蓋を閉めたら燻製スタートで、おおよそ10分ほどの燻製になります。
10分程度燻製するとこのような色付きになり完成です。色付きもキレイですが、香ばしさも加わり旨さが増します。アーモンドやミックスナッツも同じ手順で作れるのでおススメです。
おすすめ燻製食材③ 味玉の燻製
おすすめ三つ目は味玉の燻製です。めんつゆに漬け込む時間はありますが、燻製は失敗が無くお手軽に作れます。自宅に常備されている食材だと思うので、気が向いたら作れる燻製レシピです。
材料
- たまご 4個
- サクラのスモークチップ一握り
- めんつゆ 100ml
- 水 100ml
- キッチンペーパー
- ジッパー付き保存袋
作り方
まずは茹でたまごを作ります。半熟がお好みであれば、7分30秒ほど茹でてすぐに冷水につけて下さい。
たまごを茹でたら、ジッパー付きの保存袋に卵を入れて、めんつゆ100ml、水100mlを入れて混ぜます。濃い味がお好きな方は、めんつゆを濃い目にしてもいいと思います。
保存袋を冷蔵庫に入れて半日以上寝かせます。余裕があればたまごの位置を変えてあげた方が、全体にめんつゆが染み込みます。
半日以上寝かせたら、保存袋からたまごを取り出し軽く水洗いしたら、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。水分をふき取ったらトレイにキッチンペーパーを敷いてたまごを載せ、冷蔵庫に1時間程度保管します。
サクラのスモークチップを入れて強火で加熱し、モクモクと煙が出たら弱火にします。燻製器の網の上に味玉を載せていき、蓋を閉めたら燻製スタートです。
5分ほど経過したら蓋を開けて、味玉の表面の水分をキッチンペーパーで拭き取って下さい。水分を拭き取ると燻製後の酸っぱさが無くなります。燻製器が高温になっているので、火傷には十分注意して下さい。
10分程度燻製するとこのような色付きになり完成です。下準備に時間はかかりますが、自宅で美味しい味玉の燻製が味わえます。手間はかからないので、どなたでも自宅で簡単に作れる燻製料理です。是非お試し下さい。
おすすめす燻製食材④ 枝豆の燻製
おすすめ燻製食材の四つ目は枝豆です。この枝豆を燻製すると、香ばしさが加わり、一味違ったおつまみに変身します。
材料
- 冷凍枝豆
- ブレンドのチップ一握り(チップはお好みで)
- キッチンペーパー
作り方
まずは、冷凍枝豆の説明書通りに流水で解凍します。
枝豆の水を切ってから、ラップをせずに、電子レンジで1分ほど加熱します。そのあとはキッチンペーパーを敷き、1時間ほど乾燥させます。 しっかり乾燥させないと、燻製した後に枝豆が酸っぱくなります。乾燥後も再度、キッチンペーパーで水分をふき取ってください。
ブレンドのスモークチップを入れて強火で加熱し、モクモクと煙が出たら弱火にします。燻製器の網の上に枝豆を載せていき蓋を閉めたら燻製スタートです。
5分ほど経過したら蓋を開けて、枝豆の表面の水分をキッチンペーパーで拭き取って下さい。水分を拭き取ると燻製後の酸っぱさが無くなります。燻製器が高温になっているので、火傷には十分注意して下さい。
合計10分ほど燻製したら完成です。「いつもと違った味のおつまみをもう一品欲しい」という時におすすめです。
おすすめ燻製食材⑤ パイの実の燻製
「燻製とお菓子?」というイメージの方もいらしゃるかもしれませんが、これが驚くほど合います。燻製というひと手間で、パイの実がさらにグレードアップするので、是非お試し下さい。
材料
- ロッテ パイの実(今回は深みショコラ)
- リンゴのスモークチップ
- クッキングシート
作り方
スモークチップはリンゴを一握り使用します。スモークチップを燻製器に入れたら、網の上にクッキングシートを敷いておきます。
まずは強火で加熱し煙がモクモクと出てきたら、火力を弱火にしてパイの実をクッキングシートの上に載せていきます。燻製器が熱くなっているので、火傷には注意して下さい。パイの実を載せて、蓋を閉めたら燻製スタートです。
燻製時間は、蓋を閉めてから弱火で5分間、その後は火を止めて蓋をしたまま5分間放置しています。今回は軽めの燻製にしてみましたが、このような仕上がりになりました。燻製をすることで食べた瞬間に口の中に薫香が広がります。そして、サクサク感はそのままで、チョコレートの甘味が一層引き立ちます。
燻製の注意点
自宅で燻製をする際の注意点をまとめてみました。
- 燻製器は熱いので火傷に注意
- スモークチップは、燻製終了後も熱いので取り扱い注意
- 近所迷惑にならないよう、燻製する時間、煙に気を付ける
燻製器はかなりの高温になります。今回のレシピでも途中で蓋を開けて水分を拭くなどの工程がありましたが、火傷には十分注意して下さい。また、燻製後はスモークチップがかなり熱くなっているので、しばらく冷ますなどしてください。いきなり水を入れるとジューっと音がなり、スモークチップが跳ねる可能性があります。
また、自宅で燻製をする場合、ご近所への配慮が必要です。洗濯ものを干している時間帯はなるべく避けましょう。我が家で使っている燻製器は燻製中ほとんど煙がもれませんが、燻製器を選ぶ際に煙が漏れないということも重要になります。
【おすすめ燻製食材5選】まとめ
【自宅でお手軽に燻製をはじめるのに必要な道具・材料】【初心者でも簡単にできるオススメな燻製食材5選と作り方】【燻製の注意点】をご紹介させていただきました。今回ご紹介させて頂いた食材5選は、燻製初心者の方でも自宅で簡単にできる燻製料理です。是非試していただき、燻製に興味を持っていただければと思います。
コメント